昨年7月に、Adobe社よりFlashのサポート終了が発表されて以降、仕事の合間を見つけてFlash版アプリのHTML移行を少しづつ進めてきました。ようやく完成に近づき、残る未移植の機能は「どうぶつしょうぎ」など一部のみというところまで来ています。

また、単に移植するだけでなく、細かい仕様の改善や、HTML版にしかない新機能の追加も行いました。まだFlash版しか使っていない方は、一度HTML版もお試し頂ければと思います。

さて、HTML版に追加された特典機能の一例として、今回は「棋譜ノート出力」機能のご紹介です。

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このようにメニューから選択すれば、ブラウザ上で棋譜ノート形式に成形されたシートが表示されます。これを印刷して頂ければ、棋譜ノートと同じようなイメージで、自戦譜などを紙でファイルして持っておくことが出来ると思います。

実は結構前からこの機能は作りたかったのですが、なかなか時間がなく、今回のHTML版の開発の機会を活かしてやっと実行できました。半ば予想していたことなのですが、この機能は結構好評で、喜びの声をあちこちから頂いています。
急速にデジタル化が進む昨今ですが、電子書籍よりやっぱり本が良いねとか、MP3よりやっぱりレコードが良いねとか、テレビゲームよりやっぱりアナログゲームが良いねとか、ありますよね。そういうアナログの再評価みたいなものとも言えるかもしれませんが、喜んで下さっている方はおそらく、かなり熱心に(そして結構前から)将棋をされている方で、紙での棋譜管理を経験してこられている方達ではないかと思います。パソコンにKIFファイルで保存しておいて見たい時に将棋ソフトで再生する方がいくらスマートだとしても、いちいちスクリーンに向かうより、いつでも手元でパッと出してめくって見れる方がやっぱり良いという気持ちはよく分かります。
また、自分の指した将棋を先生に見て頂きたいという場合、果たして電子ファイルが良いのでしょうか。メールでKIFを送信して、先生がソフト再生で見てくれるというところも、この時代ならあるのかもしれませんが、やはり紙で持参して先生に見て頂くというスタイルの方が遥かに自然だというところも多いでしょう。先生が年輩の方なら多分そうではないかと思います。

今のところ、ブラウザ上に表示してその場で印刷することしか出来ず、PDF出力はまだ出来ません。また、HTML版で入室した対局室でしか使うことが出来ず、後からWebシステムの棋譜検索画面で再生する時には使えません。このあたりが今後の課題だと思っています。

引き続き、よろしくお願い致します。