81DojoのWebシステムをリニューアルしたことにより、Web側の新機能の開発が進んでいます。アバター画像の登録機能に続いて、現在「大会運営システム」を開発中です。

81Dojoの公式棋戦のひとつである「第3期 新星戦 (英語タイトル: Supernova)」を題材として、大会運営システムのテストを進めて来ました。

  第3期 新星戦 (The 3rd-term Supernova Tournament)

ご覧のように、総当たりの対戦表をベースとして、大会が自動運営される仕様となっています。
  • 対局のセルをクリックすると、対局詳細ページへリンク
  • 対局詳細ページでは、対局相手との連絡や日程調整が可能 (Eメール通知あり)
  • 対局結果は81Dojo対局サーバから自動取得
  • 対戦表のユーザ名をクリックすると、各自の対局予定と対局結果の一覧
  • 対戦表の下には、大会全体の最新の対局予定と対局結果一覧
などが主な機能です。今のところ総当たり戦にしか対応していませんが、いずれは勝ち抜き式とスイス式に対応したいと考えています。

この運営システムを、これから一般開放に移します。どなたでも、システムを使い大会を作成し、運営することが出来るようになります。これからは、自分でサイトを作って、参加募集をかけて、対戦表を組んで、結果を更新して、という手間をかけなくても81Dojoでのイベントを企画・運営して頂けるようになります。

先行テストとして、希望者の方に先行して大会作成権限を付与させて頂きます。 運営のテストをして下さる方は、info@81dojo.comまで企画される大会の内容とともにご連絡をお願い致します。仲間内での1日大会など、簡易的なものからでも構いません。


ついに世界の将棋普及のレベルがここまで来ました。「World Shogi League」(世界リーグ)の開幕です。

 WORLD SHOGI LEAGUE 

こういうことがいつか起こる日を夢見て、YouTubeで動画を配信し、そして81Dojoを展開してきました。ついにここまで来たかと感動しています。

このWorld Shogi Leagueは、世界各国が参加するチーム制の年間シリーズリーグとなります。1チーム3名(+α)の編成で、毎月1局のペースで1年間を戦います。1リーグあたり10チーム強で、A級、B級、C級、、、とランク別にリーグを分け、毎年入れ替えをする形です。早速40チームを超える大盛況ぶり。本当に凄いですね。

そして、これが世界中の将棋ファンたちが一緒になって自分たちで企画した、というところがポイントです。数年前までやっていた81Dojo公式大会のように、私が呼びかけたとか、 81Dojoが企画・主催したとかではないのです。世界中の人達が集まり自分たちの力でここまで実行できる時代が来たのです。

なお、日本からは2チームが参加しています。A級に出場する「Japan1」チームには、私も選手として誘って頂き、チームに加わらせて頂くことになりました。いつも開発ばかりで将棋が指せていませんが、こんな素晴らしい大会に参加できることを大変嬉しく思います。

そして、時を同じくして、81Dojoのシステムリニューアルが完了し、81Dojoのユーザ主催大会運営機能が間もなくスタートします。テストを兼ねて、その新機能をWorld Shogi LeagueのA級とB級に適用してみたページがこちらになります。
あくまでテスト用に適用してみただけなので、World Shogi Leagueの成績管理は本家サイトの方で行われますが、上記の対戦表でも対局結果が自動で更新されたり、対局者同士が日程調整をすることも出来ます。日程調整をすると、各自の対局スケジュール一覧なども生成される仕組みです。

そして、この機能は今後一般ユーザの皆さまにも順次開放していきますので、81Dojoで大会開催をしたい方は是非楽しみにして下さい。参加申し込み受け付け、対局日程管理、成績集計、棋譜へのリンク、最新結果通知など、すべてシステムでサポートするのでとても楽に運営が出来るようになります。

もう暫くしてシステムが完成したら、最終テストを兼ねて、81Dojoの公式タイトル争奪のトーナメントを久々にいくつか開催させて頂きたいと思います。その際は是非ご参加をお願い致します。

 


81Dojoのシステム側の大幅リニューアルの準備を進めています。WEBシステムの一新により、性能向上と機能拡張性の向上を狙いとしています。

現状、ウェブブラウザ上からログインして表示されるシステムは、アカウントの登録・管理専用ページとしてだけ運用しています。そのため、ほとんどの方はユーザ登録をした時以来使っていないページになっていると思います。
     151227-01
 今後はこのWEBシステムを一新し、様々な機能をウェブから利用できるようにしていきたいと思います。下図は準備中の画面イメージです。
     151227-02
アップグレードしたシステムを利用して将来的に可能になりそうなことを挙げると、例えば以下のようなものがあります。(可能というだけで、現時点で全て決定していることではありません)
  • ユーザ自身によるアバター画像のアップロード
  • より細かい条件の組み合わせによる棋譜検索 (現在は対局アプリからしか棋譜検索が出来ず不便ですが、WEB上から検索ができるようにしていきます)
  • 81Dojoのレーティングと実棋力との対応の継続的調査
  • ユーザ自身が大会を主催でき、結果が自動集計されるシステム 
  • サークルを作れる機能
  • 掲示板などのコミュニケーション機能の統合
  • 棋譜に対するコメント投稿機能の統合
  • 対局者の相互評価機能
  • お気に入り機能の強化(フォロー機能)
  • 一般ユーザをモデレートする権限を持ったモデレータクラスの新設
現在、急ピッチで準備を進めており、年明けぐらいを目標に切り替えを行いたいと考えています。大幅なシステム更新となるため、道場は一定期間お休みとなりますので、皆さまにはご迷惑をおかけしますが何卒ご容赦下さい。切り替えの日程が決まりましたら公式Twitterおよびサイト上にて告知させて頂きます。 


将棋AIの研究開発の新分野開拓を加速させたいという思いから、この度81Dojoを会場として「魅力的な将棋AIコンテスト」を企画させて頂きました。初回として、プレマッチを来年の4~5月で開催したいと思います。

 公式リリース:  「魅力的な将棋AIコンテスト」 プレマッチ開催のご案内

この大会を企画した意図や思いは、またの機会に詳しく述べたいと思います。平たく言ってしまうと、「これからの将棋AIの価値が『対局に勝てることと』と『評価値と読み筋を吐き出せること』だけで良いわけが無いよね」、「それだけでは『人間』には遠く及ばないよね」、「人間に近づき共存関係を構築するためにもっともっと価値を高められる未開拓の世界がいくらでもあるよね」、というベタな表現になってしまうでしょうか。話し出すと長くなるのでやめておきますが、実は局面ペディアを作った理由もそれと全く同じところに繋がります。

さて、この記事では、参加をご検討下さっている方へのご説明をさせて頂きます。

初回のプレマッチでは、大会開催までの開発期間も短く、また「魅力的な将棋AI」に求められるレベルが不明であることから、ハードルが高いように見えてしまったかもしれませんが、そのような事はありません。初回はあくまでプレマッチですので、是非まずはお気軽にお申込みを頂き、81Dojoの通信プロトコルの資料をお受取り下さい。
まずは、ご自分のAIを81Dojoのボットとして接続する、ということだけから挑戦して頂ければと思います。本当にただ繋ぐだけだとさすがに「魅力」のアピールが無いかもしれませんので、さらにそこから「最初にチャットで挨拶が出来る」とか「相手のレーティングを見て棋力が変わる」とか、ごく簡単なスパイスを加えるだけでも十分にプレマッチとして成立してくると思います。
以前、81Dojoに常駐していた「Omotenashi」というボットをご記憶でしょうか。どのような相手でも、互角に戦い上手く負けてくれる(わざとらしくなく)という「接待将棋ボット」でしたね。他には、「GPSShogi」も常駐していた頃がありましたが、GPSShogiは感想戦に付き合って、候補手を矢印で見せてくれたりもしました。 これらのレベルまで行くとかなり本格的だと思いますが、いきなりそこまでは難しいかもしれません。「魅力」を高いレベルで追求しているお手本と言えると思います。

とにかくご自分のAIを81Dojoに繋げるようにしておくこと自体、将来的な可能性や活用の幅を広げることになると思いますので、それだけでも十分ご参加のメリットがあるのではと思います。
また、 81Dojoのプロトコルも完璧ではありません。AIプログラマの皆さんにとって、ご不便に感じる点や不十分な点、問題点もあると思います。開発上で遭遇する課題に対しては、当方もサポートさせて頂き一緒に解決していきたいと思いますし、また課題やご意見を伺いながら通信プロトコル自体をより良いものに改善していきたいと思います。

是非よろしくお願い致します。 


前回記事に、早速多数のフィードバックを頂き有難うございます。当ブログへのコメントの他、Facebook・Twitterなどでもフィードバックを頂き、また様々な代替案が集まりました。

前回ご紹介した「駒持ち」の他、下手側をプラスにしながらも初期配置の保存を重視する「駒成り」(最初から角や飛車が成っている)、さらには上手の駒を落として下手の駒台に置くという駒落ち&駒持ちの合わせ技の大ハンデ(「駒得」)、など有力な改良案を頂きました。

「駒持ち」の一番のデメリットは、下手の初期配置が変わってしまうことです。このため、平手の普段通りの戦法を指すことが出来ず、またどう指せば良いのか分からないという事態に陥る可能性がありました。例えば、居飛車とか振り飛車とか、好きな戦法を指せません。そして、金銀や玉をどう駒組みすれば良いのかが分かりません。
一例として、「二枚持ち」から☖8四歩と指されたら下手はどうするか、という問題が話題となりました。これには☗4五角で馬が出来るので、普通は☖8四歩と指しづらいのですが、下手が初級者ですと☗4五角が打てるとも限りません。すると平手で学んだとおり8六の地点を守ろうとします。ところが実は守る手がありません。☗7六歩から☗7七角と据えているようでは意味が無いし、そもそも☗7六歩など指してしまうと☖3四歩でおかしいです。(角が盤上に居ないことが不利に働いており、また仮に☗8八角打と平手に戻すにも一手損になる。) 二枚落ちの上手のように、飛車先を受けずに全体で守って指すのが正解なのですが、そんなことは初級者にとっては無理な話で、結局平手の延長では指すことが出来ません。誰にでも「楽しんで指してもらいたい」という主旨に対して、大きなデメリットをまだ抱えているわけです。
151213-1
つまり前回述べた、(2)普段と同じように指せる(3)確実に有利が担保されている という2つのポイントに関して私は誤っていました。

そこで頂いた代案一つ目が「駒成り」です。初期配置が同じなので、一応平手と同じような感じで指すことは出来そうです。しかし、成駒がある時点で既に異なる序盤です。同じ駒組み・囲いをすることにそもそも意味が無くなってしまうはずなので、学び方を間違ってしう可能性があります。また「飛車を成る」という目的を奪われると、かえって何を目指して指せば良いかという指針を失ってしまい、結局駒持ちと同じく「どう指せば良いのか分からない」ことになるかもしれません。
151213-2
下手側のプラスのみでハンデを作ろうとすると、どうしても下手の盤面が平手と変わってしまうのが問題でした。(置き碁なら本質が変わらないので良いのですが) そこで、思い切って上手も落として下手も持たせるという「駒得」案を提案頂きました。
駒落ちですら下手のプライドを傷つけ気味で拒否されがちなのに、さらに駒を貰うなんてもっと拒否されそう、、、かと思いきや、意外とそう感じにくいということに気付かされます。多分、将棋を知ったばかりの方に提案するハンデとして、駒を落とそうが渡そうが、提案された側の印象として大差が無いと思われます。むしろ駒落ちの違和感は、ゲームの構成要素である駒を、駒箱に除外して無くしてしまうという変更の過激さが抵抗感を生んでいる側面も多少ありそうです。むしろ「相手に渡す」(平手のルールの範疇で「相手の駒を取った」に相当する)方がゲームの枠組みを変えていない分、すんなり受け入れられる可能性も見えてきます。
151213-3
各ハンデの得失を少し整理してみましょう。
151213-4
上手の力を奪わない事に拘るのをやめれば、「駒得」方式はかなり優れているように思います。駒持ちよりこちらが遥かに良いかもしれません。
置き碁では、下手が自分て黒石を置いて、それが終わると白から打つと思います。この手順が平手の延長であまり不自然ではなくて良いと思うんですよね。「駒得」方式の場合も、平手を並べた後、下手が失礼しますと言って自分で上手の駒を取り、その後上手から指せば自然な気がします。駒落ちは、上手が自分で駒箱に駒をしまって、そして指し始めるという、一連のことをやってくれるのを、下手が恐縮して待っているという何とも微妙な感じがあるんですよね。

次に、将棋エンジンによるハンデの大きさの計算です。
151213-5
 駒持ちは駒落ちよりも評価値が小さく見積もられました。下手有利の普遍性は向上したものの、有利の程度の大きさでは小さいということだと思います。実際にそうなのでしょうか。こればかりは実験してみないと分かりませんね。

 また「駒得」方式は、もちろん有利の程度が大きすぎる結果となるわけですが、それはつまり「駒を落とす場合より、渡す駒が少なくて済む」ことを意味しますので、むしろ好都合です。結果として、ハンデをもらった時の見た目の印象が、より小さなハンデに見えるので拒否感を減らすことができ、それでいて実はハンデが大きいという効果が得られますね。

いろいろな「実験」ができるのが81Dojoの強みです。皆さんにもアイデアを頂きながら、海外の方や子供に(オフラインで)将棋を勧めていく際に使える良いツールの研究を続けていきたいと思います。

※81Dojoでの実験による検証結果(1年後)へ


↑このページのトップヘ